【研修のROIという永遠のテーマ】:研修設計に必要な7つのステップ:ステップ7 - 効果測定

2023.10.24

 

昨今、従業員のリスキリングのニーズもいっそう高まっており、新しい研修の企画、既存の研修コンテンツの整理などに頭を悩ませている育成担当者様も増えています。

このような背景のもと、組織に根付いた研修プログラムの根本からの見直しは困難な作業であるかもしれませんが、実は本当に効果的な研修を再設計する絶好のチャンスでもあります。

今回は、弊社が提唱する「効果的な研修設計のための7つのステップ」の中から、【STEP6 - 効果測定】に続いて【STEP7 - 効果測定】についてご紹介いたします。

 

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STEP6 - 効果測定

「研修のROIをどのように測ればいいのか」
「人材育成への投資がどれくらい事業成長にインパクトするのか」

 

研修や育成のROIという問いは、人事担当者の皆様が永遠に悩み続けるテーマなのかもしれません。研修の効果測定に昔から使われてきたフレームワークとして、「カークパトリックの4段階評価」が有名です。


研修担当者には非常に馴染みがある用語かもしれませんが、研修の効果測定の統一基準として重要な役割を果たしているフレームワークです。一般的によく使われている研修の効果測定の手法と、カークパトリックのレベルを以下にまとめてみました。

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受講者の満足度調査(レベル1)や、研修に関するチェックリスト、ベンダー資格(レベル2)などはよく用いられる手法です。


ここで大切なのは、「レベルが低いからその手法が悪い」という安易な結論を出さないことです。例えば最近では、研修の満足度だけでは不十分と考える研修担当者の方も多いですが、従業員エンゲージメントの観点で言えば、研修の満足度が高いことは少なからずエンゲージメントに影響する可能性があります。

エンゲージメントと業績に正の相関があることは様々な調査でわかっているため、研修を通して従業員のエンゲージメントが高めることができれば、間接的に会社の業績に寄与できている可能性もあります。

 

少し難易度は高くなりますが、研修や育成ゴールと紐づいた360度アセスメントをオリジナルで作成し、中長期的に受講者の行動レベルの変容をトラッキングする(レベル3)という方法もあります。

設問設計に工夫が必要ですが、育成施策がどれくらい現場での行動変容に寄与しているか、定量的かつ客観的に測定することができます。

 

最後に、レベル4の「結果(業績)」については、一番理想と言われていますが、まだまだ実現が難しい領域です。
ここでは、ビジネス上(売上、顧客満足度など)の定量目標と、研修・育成の相関性を測定しますが、残念ながら企業の業績の増減には様々な因子が絡むため、純粋に研修の効果だけを抽出するのは難しいでしょう。
ただ近年では、様々な企業活動を数値で可視化するツールを導入する企業様も増えてきましたので、このレベル4の領域での効果測定の可能性も広がるのかもしれません。

 

ここで重要なのは、どのレベル、どのツール、と最初から決めてかかるのではなく、研修の目的やその組織に根付いている成果の考え方などを考慮し、それぞれの企業様にあった効果測定手法で、打ち手に対するフィードバックを得ることだと我々は考えています。

 

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今後のビジネス環境において、人材マネジメントの重要性は増しています。企業は、変化する事業構造に対応し、人材育成・研修の重要性を理解し、戦略的な人材マネジメントを実践することが不可欠です。
弊社では法人向けグローバルリーダー育成研修サービスを提供しており、グローバルビジネスに必要なスキル・能力を可視化し、現状からゴールに至る最適なソリューションをお客様とともに作り上げております。

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今後とも何卒よろしくお願いいたします。

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