Amazonの企業理念に基づく人材採用と「PROGOS®」の活用法

アマゾンジャパン合同会社

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アマゾンジャパン合同会社では、新卒採用の際に「PROGOS®」テストを導入されています。企業理念であるOur Leadership Principlesに基づく同社の価値観や人材採用の取り組みと「PROGOS®」の活用について、株式会社プロゴス 取締役会長 安藤がお話を伺いました。

お話をうかがった方

アマゾンジャパン合同会社
人事部スチューデント プログラムス リクルーター
北山 由夏様

課題

・採用の際に必ずしも全員に英語力を求めているわけではないが、英語スピーキング力を適切に測定する必要性を感じていた
・読み書きで判断できないコミュニケーション力や英語を学ぼうとする姿勢の把握

解決策

・「PROGOS®」テストの導入
  - CEFRに基づく英語スピーキング力を判定することが可能になった
  - 800名を超える希望者に対して大規模受験を実現できた

効果

・入社後、職種によっては英語スピーキング力を求められるので、その候補者を判断しやすくなった
・「PROGOS®」の受験そのものが英語や学びに対する姿勢を知るきっかけとなった
(たとえ今、十分に英語を話せなくても「頑張ってみよう」と思って受験するかどうかという行動で、採用候補者の人柄や意欲を知ることができた)

Amazonの企業理念。OLPへの共感が入社のきっかけ

安藤:現在、北山さんはリクルーターとして人材採用活動を行われていますが、北山さんご自身はどのような点に惹かれてご入社されたのか
お聞かせください。

北山様:私自身の就職活動では「どこで、どんな人と働きたいか?」という点を重視していました。
社会に貢献できる仕事をしたいと思っていましたが、特に注目したのが企業理念です。世の中には多様な企業があり、企業の数だけ企業理念が
ある。理念に賛同した人たちが集まって運営されるのが企業だ、と考えていたからです。そのため、当時は業種を問わずさまざまな企業の
コーポレートサイトで企業理念を見ていましたね。

安藤:その中に、貴社も含まれていたんですか?

北山様:きっかけは、友人の存在でした。留学先でできた友人がシアトルのAmazonで働くことになったので、ふと「Amazonの企業理念って?」と尋ねてみたんです。そこで初めて世界共通の「Our Leadership Principles」(以下、OLP)という14項目の信条を知りました。

初めてOLPを読んだ時、すっと腹落ちしたんです。
信頼や責任などは、仕事のみならず生きていくうえで大事な考え方だと思っています。私にとっては自然と共感できる考え方でしたし、

この理念に共感した人が集っているならきっと良い企業だろう、と。

安藤:企業の理念と北山さん個人の想いが重なりあった素敵な出会いだったんですね。実際にご入社されてみていかがでしたか?

北山様:いつでも、どこでも、誰とでも、OLPを軸として働くのがAmazonなんだと実感する日々です。
OLPはAmazonで働くうえでの判断軸であり、共通言語として存在しています。我々はOne Amazonとして世界各地のグループ企業と連携しますが、国籍も年齢も性別も異なる相手とでもOLPは共有できる。たとえば、日常的な会議でも「Customer Obsessionの観点で考えた、どうだろう?」「Ownershipに基づいて判断しよう」と、自然に会話が交わされます。仕事を通じて自然にAmazonのカルチャーが身につきますし、
その根底に息づくのがOLPなんです。

安藤:企業理念から事業活動、文化、組織、そして人までがまっすぐに結びついているんですね。

英語は活躍のためのツール
謙虚で挑戦意欲の高い人材を求めて

安藤:今回、新卒採用の選考プロセスの一環として「PROGOS®」をご利用いただきました。改めて、貴社の採用に対する姿勢や方針を
お聞かせください。

北山様:特に新卒採用では、キャリアを築いてグローバルにはばたいてもらうために、人となりや姿勢に注目しています。

amazon_2たとえば…

・わからないことはわからないと言える
・失敗しても認めて改善できる
・スピード感のある動きに追いつき、かつ楽しめる
・自ら率先して挑戦できる

謙虚さを持ちつつ、臆せず挑戦できる姿勢のある人材がカルチャーフィットすると

思っています。


安藤:なるほど。外資系企業というと個人プレーや成果重視のイメージがありますが、失敗を恐れずスピード感をもってどんどん働ける雰囲気なんですね。

北山様:そうなんです。一般的な外資系企業のイメージよりずっとチームプレーで働いていますし、評価もOLPに紐づくプロセス評価と360°評価を取り入れています。「みんなで働いている」という感覚が根づいていますね。
英語に関しても「外資系企業だから英語が使いこなせないとダメ」というスタンスではないんです。もちろん、部署や職種によっては英語を
日常的に使いますし、活躍できるチャンスを広げてもらいたいとの想いがあって、今回「PROGOS®」を導入させていただきました。
ただ、英語はあくまでもコミュニケーションツールでしかありません。当社が大切にしたいのは英語を話せることではなく、英語を使って
どれだけ活躍できるか、です。たとえ英語が少し苦手だとしても、積極的に学んで克服しようという意欲や姿勢を持った人と働きたい、と
考えています。

安藤:英語はコミュニケーションツール、という発想は、グローバルなビジネスシーンのベースとなる考え方ですね。
また、ビジネスで英語を使うとなると「話す力」が必要になりますから、その点でも「PROGOS®」はニーズに合致していたのではないでしょうか。

北山様:まさしくその通りです。OLPの根底においても“想いを伝える力”を重視しているので、スピーキングテストの導入にこだわりました。
読み書きのスキルも大切ですが、当社では特に「話す力」を求めている、ということですね。
たとえば「読み書きはできるけれど話せない人」もいれば「話せるけれど読み書きが苦手な人」もいます。おそらく、後者の人たちはコミュニケーション力が高いはずなんです。先に申し上げた通りですが、英語はあくまでもコミュニケーションツールですし、
コミュニケーション力も一種のツールです。そうしたツールをどの程度使いこなせる人材なのかを見極めるテストとして、「PROGOS®」
は最適でした。

…ちなみに、「PROGOS®」を導入する前は弊社が自前でテストをつくり、それで選考を行っていたんです。

安藤:自前でテスト開発ってすごいですね…!お話を伺うほどに、北山さんご自身のお仕事ぶりからOLPを体現されているんだなと感じます。

適切なレベル判断と受験体験の高さが導入のポイント

安藤:実際に「PROGOS®」を導入に至るまでプロセスをお聞かせいただけますか?

 

北山様:20213月頃から自前のスピーキングテストを利用していましたが、やはり内容や指標がしっかりと設計されたテストを導入したいと考えるようになりました。そこで、さまざまなスピーキングテストに申し込み、自分自身で受験してみたんです。
選定では「費用感」「受験の所要時間」を重視し、これらをクリアしていたことが「PROGOS®」を選ぶ決め手になりました。

 

導入検討の段階では、新卒採用した社員を受け入れる配属先のチームにも「PROGOS®」を受験してもらいました。いろいろな声はありましたが、リスクも懸念もない判断なんてありえないですよね。当社には2 way doorの発想があり、試してみてダメなら戻ればいい、というスタンスです。最大限のリスクヘッジはしたうえで「北山さんがやりたいなら、やってみよう」と、最終的には後押ししてもらえました。

 

安藤:チャレンジをサポートする雰囲気が強く感じられますね。導入後の反響などはいかがでしたか。

 

北山様:内定者からは「最初は身構えてしまったが、短時間で受験できるのであっという間だった」「スピーキングテストなので、きちんと練習して臨めばスキルを上げられるはず。その点で、選考に適したテストだと思った」という声を聞いています。
導入前に受験した社員からも「仕事で使えるスピーキング力があるかどうか、ちゃんと判断できるテストだ」とのことでした。

 

個人的には、約20分という短時間のテストながら、スピーキング力を適切にレベル判定できるのが「PROGOS®」のすごい点だと思っています。導入前にいろいろなテストを自分で受験した際に、問題数が多かったり所要時間が長かったりして(大変だな)と感じていたので

また、OLPの一つに掲げているCustomer Obsessionの観点を踏まえ、採用候補者の立場でも考えてみました。候補者にとって受験を不快な
体験にしたくないとの想いもあったので、所要時間の短さはリクルーターとしてありがたいポイントでした。

 

意欲ある人材採用における「PROGOS®」の可能性とは

安藤:今回の新卒採用では、800名を超える候補者に「PROGOS®」を受験いただきました。この結果を踏まえてのご感想と、今後の展望についてお聞かせください。

 

北山様:スピーキングテストの受験となると、ハードルが高いかもしれないという懸念はありました。ただ、当社の志望者ならきっと受験してくれるだろうと考えていましたし、そこで一歩踏み出せなければカルチャーフィットしてもらえないだろう、とも思っていたんです。そのため、
仮に受験率が低かったとしても、それは実態として受け止めるつもりでした。その意味で「PROGOS®」を受験するかどうかの判断から、OLPへの共感と行動を測れるな、と。

実際には受験率はかなり高かったですし、選考基準の通過率も高かったです。率直に「皆さんすごいな!」と思いました。

 

今回の「PROGOS®」は選考の一環として導入しており、結果の開示なども行っていません。ただ、スピーキング力はフレキシブルなスキルですし、もっと英語を話すレベルを上げたいという意欲がある人たちに役立ててもらえるような使い方ができるといいなと感じました。
単なるスピーキング力を判定するテストで終わらせず、自己成長のツールとしても入社後に「PROGOS®」が使われるようになれば、活躍できる人材の成長にも役立つだろうと思っています。

 

安藤:北山さんの新卒者に対する思いがよく伝わってきます。学び続けて成長するツールとしても「PROGOS®」を引き続きご活用いただけると嬉しいです。本日はありがとうございました。

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ご提供したサービス

英語スピーキングテスト PROGOS[自動採点版]

英語スピーキングテスト PROGOS[自動採点版]

実践的なビジネスシーンを踏まえた英語スピーキング力を測定するテストです。

国際標準の指標であるCEFR(セファール)に準拠しており、知識の量だけでなく「実際に何ができるか」を可視化します。

オンライン完結で受験時間は約20分、AI採点によりすばやく採点結果が返却されます。

トレーニング対象者の抽出や、学習進捗の可視化、投資効果測定など、様々な用途でご利用いただけます。

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同志社女子大学 様

同志社女子大学は、キリスト教主義、国際主義、リベラル・アーツを教育理念の柱とし、1876年に開設された「女子塾」を起源としています。かつて新島襄の妻・八重も教鞭をとったこの伝統校では、2年前からAI自動採点によるスピーキングテストPROGOS®を教科指導に活用しています。京都御所近くに位置する歴史ある今出川キャンパスで、英語英文学科の3人の方からお話を伺いました。

アサヒグループホールディングス株式会社 様

アサヒグループホールディングス株式会社(以下、アサヒグループHD社)は、国内最大手の飲料メーカーグループの持株会社として、グループのグローバル展開における経営戦略・経営管理を担っています。

日本企業から真のグローバル企業への変革を実現させるための人的資本充実を目指し、必須スキルとしての英語力強化と次世代経営人材の育成に課題意識を持たれていました。

課題意識の背景やプロゴス社との取り組みについて、HR部門の作川様と河口様にお話を伺いました。

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